左脳と右脳の共働作用

左脳と右脳の共働作用

脳の働きに関する色々な書物を見てきましたが、
その大半は右脳についての記述でした。
再三言ってきました右脳の無限と言われる潜在能力
いまだ解明されていない点が多く常に研究、
話題の対象になっていますが、
右脳の能力の影に、忘れられていることとして、
実は左脳の堅実とも言える働きが大きく影響しているのです。

 

 

 

左脳は言語や計算など、
分析、論理に基づく思考(論理的思考能力)
を司ると言われています。
私はしばしば『左脳型人間』という言葉を聞きます。
それは現実的で面白み、
ユーモアに欠ける人間という意味で使われることが多く、
言われて嬉しくない、あまり良い印象のない言葉なのですが、
数学、言語ができる、この論理的思考力こそが
人間の脳の働きの要と言えます。

 

 

 

例えば、音楽のメロディなどを形のないものを聴き取るのは
右脳ですから、
ピアニストやギターリストのような音楽家、プロの演奏家は
特に右脳が優れているように思いますが、
実は、プロの演奏家はどちらかというと左脳が優れていること
が多いと言います。
これは音楽を演奏するためには、
音だけでなく、曲のテンポやピッチ(速さ)、
構成などを常に把握、理解する力が必要だからです。

 

 

プロの音楽家は音楽を演奏するために、
見たまま聴いたままの芸術的思考である右脳と、
論理的思考の左脳をバランス良く共に働かせることで
素晴らしい演奏ができると言われています。

 

 

また「音楽を聴く時は右脳が働く」というように理解しがちですが、
音楽を聴くと、左脳の言葉を認識する部分が磨かれることが
研究により分かっています。
人は音楽を聴いて歌詞の意味を理解します。
そして歌詞の意味を意識することなく自分で解析して
自分の感情を刺激します。

 

 

この現象は左脳の言葉の認識とその言葉の意味を理解しようとする
働きがあるからなのです。

 

 

このように、右脳と左脳はその働きによって明確に
役割分担がなされていますが、
実は左右脳それぞれが細かなネットワークを使って
綿密に連携しているのです。
その密な連携があるからこそ、
私たち人間は他の動物にはない情緒と感情を持っているのです。
さらに、様々な分析をしたり思考能力がずば抜けているのです。

 

 

「頭を良くする」「記憶力をUPする」ということは
夫々の脳の役割を理解しながらそのパーツを
別々にトレーニングするのではなく、
各パーツ、パーツのネットワークを新しく構築していくことと言えます。

 

 

そして、この右脳と左脳が共にバランス良く働くことで
人間の記憶力や創造力は想像を超える爆発力を生むのです。
連携、共働作用を考えながら記憶術、
脳のトレーニングに取り組んでいきたいものです。

 

川村明宏のジニアス記憶術

 

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